「春のトリプルパンチに要注意」|からだ環境総研


 
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春のトリプルパンチに要注意

中国では、大気に含まれるPM2.5という極めて小さな粒子の濃度が高くなり、深刻な大気汚染が発生し、日本への影響が懸念されています。
PM2.5というのは、粒子の大きさで区別した呼び名で、粒子状物質(Particulate Matter)という意味の英文字の頭文字をとってPM。そして、大きさが2.5マイクロメートルなので2.5(1マイクロメートル=1000分の1mm)。それらが合わさりPM2.5と呼んでいます。

大きさを比較してみると髪の毛の太さ70μm(マイクロメートル)。花粉30~400μm。細菌5μmですので、PM2.5は細菌の半分の大きさになります。

PM2.5は、とても小さく軽いので、空気中に浮かんで、落ちてこない。ずっと漂っている。そこが問題なのです。
私たちは、毎日大量の空気を吸って、酸素を肺の中に送り込んでいます。この空気の中に、PM2.5のような物質が含まれるようになるのです。従来、鼻~喉、気管支などにはひだや粘膜があって異物が奥まで入らないように防いでいますが、PM2.5はとても小さいので、それらを素通りし肺の一番奥にある細胞まで侵入します。ですから、炎症が起き喘息など呼吸器の病気が起きやすくなるのです。
PM2.5mの環境基準は同35マイクロ・グラムですがこのたび国は、”注意喚起”を行う濃度は、大気1立方メートル当たり1日平均70マイクロ・グラム超とする暫定方針を決めました。しかし、こえれから花粉症や、黄砂と一緒にPM2.5が飛来し、スギ花粉と結びつく可能性も出てきます。
PM2.5(粒経2.5μm以下)とスギ花粉が結びつくと、PM1.0(粒経1.0μm) というsらに、微小な物質に変化する可能性があるということですので、より注意が必要になります。花粉症やぜん息などの持病のある方は、症状が出やすくなる可能性もあります。かかりつけの医療機関と相談して対応を考えることが必要です。

PM2.5の量が多い時には外出を避けたり、マスクが必要になる場合も出てくるかも知れません。現状では、健康に問題がないとされていますが、PM2.5についてはわからないことが多いのです。中国の問題だけてはなく、健康への影響などをもっと調べる必要があります。

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