新型ノロウィルスの傾向と対策|からだ環境総研


 
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からだの素№108

変幻自在新型ノロウイルス”世界初発見か?”

 

今回は、子供がこの秋から冬にかけて注意しなければならない病気についてご紹介したいと思います。
その名は、ノロウィルス。すでにお聞きになったことはあるでしょう。
ノロウィルスは、動物に感染するものも含めて、主要構造タンパク質VP1のアミノ酸配列により5種類の遺伝子群G1~G5、更に、35種類の遺伝子型に分類されています。
人間に感染するものは、ヒトノロウィルスとも呼ばれ、G1、G2が主ですが、G4に属するものもわずかにあります。
同じカリシウィルスではサポウィルスが知られています。
サポウィルスも世界中に常在し、生後3ケ月の乳幼児から幼稚園児まで感染します。保育園、学校、産院、老人施設等で流行し、雁患率も高く乳幼児の急性胃腸炎の主要病原体です。

 

遺伝子群と遺伝子型の種類が多いことから学習型ウイルスとも呼ばれ毎年新たな形となって私たち人間社会を襲ってきます。一昨年は世界で初めての新型ノロウイルスが日本で発見されたのです。
まさに、人工知能を持ったウイルスと言ってもよいでしょう。

流行経路は複雑で且つ負の連鎖を起こしやすく、人から人は元より 人から旬の食べ物(二枚貝など)を通じて感染が広がっていきます。 

 

[予防方法]
〇きっちり手洗い
食中毒予防には手洗いが最も重要です。調理前、食事前、トイレの後には、石けんをよく泡立ててこすり洗いし、流水できっちりすすぎましょう。二度洗いを行うとより効果的です。

〇しっかり加熱
カキやアサリなどの二枚貝の内臓にはノロウィルスが蓄積することがあるため、生や半生で食べると食中毒にかかる可能性があります。加熱は中心温度85℃~90℃で90秒間以上が目安です。

〇調理器具等の消毒
消毒には次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を用いましょう。アルコールや逆性石けんはあまり効果がありません。

新型ノロウィルスに感染しないように家庭でできる予防法で、感染症から子供たちを守ってあげましょう。

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