気温もようやく30℃を下回り、過ごしやすい季節がやってきました。しかし、この時期は寒暖の差が激しく
風邪をひいてしまう人もいるようです。実はこの風邪、気温差でなく「呼吸の仕方」に原因があるようです。
鍵を握る舌の位置
成人が一日に吸う空気の量は約1万リットル以上。重さにして15キロを超えますが、この中には相当量のほこりやちり、細菌、ウィルス、カビなどの異物が含まれています。口から空気を取り込むと、そうした異物と
一緒に乾いた冷たい空気が直接体に入るため、口腔(こうくう)内やのどが乾燥し、免疫力が落ちるのです。
一方鼻呼吸なら、鼻毛や絨毛(じゅうもう)。扁桃(へんとう)リンパ組織などである程度ブロックし、さらに副鼻腔(びくう)で温められ、湿った空気が肺に入るため、感染リスクが減るようです。
また、副鼻腔では一酸化窒素が蓄産され、それが鼻道に分泌されて鼻から吸収されます。一酸化窒素はバクテリアの増殖を抑え、いくつかのウィルスも殺すことができます。この化学物質が肺血管も含めた血管抗炎を拡張する助けをし、抗炎作用を持つというのです。要するに、鼻を通して呼吸すれば、外からの空気が殺菌されるということです。
外気が鼻より温められ、湿気を帯び、フィルターにかけられることで、風邪、副鼻腔感染、耳感染、クループ、喘息にかかりにくくなるともいいます。
口呼吸を鼻呼吸に!
さて、口呼吸になってしまった子どもを鼻呼吸にするにはどうしたらいいでしょうか?
一旦ついた癖を直すのはなかなか難しいですよね。そんな中効果をあげているのが、福岡県福岡市今井一彰先生が
開発した「あいうべ体操」です。この体操は、だれでも簡単に出来て治療費はタダ、道具もいらず超簡単です。
1日30回、鏡を見ながら「あー、いー、うー、べ~」とお風呂でやるのが効果的です。
今年は、「あー、いー、うー、べ~」で風邪の予防に役立ててほしいものです。
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