劇症型溶血性レンサ球菌感染症|からだ環境総研


 
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からだの素№93

「人食いバクテリア」劇症型溶血性レンサ球菌感染症

 

[劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは]
 劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、レンサ球菌による感染症です。通常は、レンサ球菌に感染しても無症候のことも多く、ほとんどは咽頭炎や皮膚の感染症にとどまります。しかし、稀に通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肺など)にレンサ球菌が侵入し、急激に症状が進行する重篤な疾患となることがあります。
 (小児が多く罹患するA群溶血性レンサ球菌感染症とは区別されます。)
 
[原因と感染経路] 
 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の患者の傷口・創部への直接接触によって感染します。
 40才以上の男性に多いのが特徴です。
 
[症状]
 初期症状としては、発熱や悪寒などの風邪様の症状、四肢の疼痛や腫脹、創部の発赤などが見られます。発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、筋肉周辺組織の壊死を起こしたり血圧低下や多臓器不全からショック状態に陥り、発病後数十時間で死に至ることも少なくありません。
 
[治療]
 集中管理のもと、抗菌剤による治療が行われます。筋膜炎の場合は、壊死を起こしている部分を切除し感染の拡大を防ぎます。重症化のリスクを下げるためには、早期に治療を開始することが重要です。
 
[予防のポイント]
 傷を清潔に保ち、創部の発赤や腫脹、痛み、発熱など、感染の兆候が見られた場合には、直ちに医療機関を受診して下さい。
 (参照:東京都感染情報センター)

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